今回は、地元ビルメン業界の闇を
紹介することで
警備員をするにしても、ビルメン
業界の外に転職する選択肢を持とう、
それが危機管理という話をします。
まずビルメンとは何の略でしょうか。
ビルメンテナンスの略で、警備はもちろん
設備管理や清掃業務などを扱う業種です。
ビルメンテナンスに従事する人たちが
属する業界、これをビルメン業界と
呼んでいます。
さて、タイトルにある闇とは一体何で
しょうか。過去聞いたエピソードから。
私が転職してきた地場中小警備会社C社。
ブラックだったので、3か月ちょっとで
辞めましたが
入社当初、私の教育担当となっていた
隊員さんがいました。Wさんとして
おきましょう。
Wさんは、以前にC社が嫌になり辞めて
転職しました。転職先は地元の清掃会社。
しかし清掃会社の社長が、C社社長と
仲良しだった。
そこで社長同士の話し合いが行われ
「W君をC社に戻してやってくれ」
かくしてWさんはC社に強制送還。
それでもC社が嫌だったWさんは、
自動車学校の指導員の資格を取り、
今度こそ晴れて?辞めていきました。
WさんがC社を去る時に発した言葉
「やっと脱北できた」
地元ビルメン業界は、社長同士の
つながりがあります。特に中小。
警備が嫌になり、別清掃会社に
転職しても、社長同士が仲良し。
世間は狭いものです。
上記のような人事面での強権発動が
成り立つのは、如何にも地方と
いったところですが
ビルメン業界内の転職はこうなる事も
留意しなくてはなりません。地方では
なおさらです。
ここで得た教訓とは、警備員しか
できない人間になるな、という事。
できる仕事の幅が狭ければ、選択肢も
少なくなる。当然使う側も足元を
見てきます。
こいつは警備員しかできない。
いいようにこき使ってやれ。
なぁに辞めても、業界の中を
グルグル回るだけだ。
それでは、警備員を辞めて別の仕事に
就けばいいのかというと、これにも
留意が必要。
かつて警備員が嫌になった私は、
設備管理を目指し、職業訓練に
通います。
二種電気工事士を始め、関連資格
を取って行ったのですが、これで
いいのかと思うように。
前述したように、設備管理も警備と
同じくビルメン業界です。
結局そこで煮詰まって、業界内を
グルグル回る羽目になりやしないか。
警備もそうですが、ビルメン業界で
働く人間のレベルはある程度見えて
います。
結局警備と同じパターンになりや
しないか。
この気づきが、私の人生の流れを
変えて行った。
私が最初に就職した警備会社で
初めての現場で一緒に組んだ、
ベテラン隊員さんが言った言葉
「警備員しかできない人間になるな」
この言葉が、ビルメン業界でしか
生きれない人間になるな、と変換。
それから約10年経ち、40代半ば
になってしまった私は、どうすれば
いいのか。大したスキルやコネもない。
職業訓練で資格を取ったものの、
設備管理もビルメン業界の一部分。
いずれ詰んでしまうだろう。
八方ふさがりに見えたようでしたが、
苦し紛れに応募した求人がきっかけで
私はビルメン業界を脱することに。
地元自治体が児童福祉施設の守衛職を
臨時職員で募集していた。アルバイト
扱いで、長く勤める職場ではありません。
但し求人票には、警備業務の文字が
あり、自分の経験を活かせると判断。
異業種へのアプローチが、今の
仕事に繋がったのです。
もちろんこれは、自己責任です。
この教訓から言えるのは、たとえ
アルバイト扱いであっても、自分の
経験が活きそうなら、応募してみる。
待遇を見て、大したことはないと
最初思っても、経験を得に行くと
思えば、価値はあるということ。
経験とは、他業種で使ってもらえる
経験ということです。
言うなれば、警備という経験の上に
新たな経験を上乗せして、職業運を
アップデートする。
以前の記事で私は、異業同職を
目指そうと提案したことがあります。
異業同職とは、やっていることは
同じようでも、業界が違うということ。
待遇は個人の能力よりも、業界の
相場で決まります。
どうしても警備が嫌、ビルメン業界が
嫌になったら
警備業法の縛りを受けない、警備服を
着ない仕事や、求人元を吟味して地元
ビルメン業界以外の仕事を探してみる。
しかし現実は、忙しすぎる日常に
流され、思考停止に陥り、月日が
流れるだけの日々になってしまう。
これこそが使う側にとって美味しい
状況なのですが、これから抜け出し
新たな気づきを得るにはどうすれば。
リセットという必殺技があります。
労働から一旦離れる。
生活があるのに、そんな余裕などない。
そんな声が聞こえてきそうです。
そこで過去記事でも勧めた、
職業訓練が活きてきます。
訓練中は失業給付が出る。
職業訓練は、忙し過ぎた日常から
離れ、学生時代の生活サイクルに
戻れる。自分を取り戻す。
当初設備管理の仕事を目指して、
職業訓練に行った私でしたが
このままでいいのか?という
気づきを得たメリットもあり。
自分を取り戻した故でしょう。
加えて必ずしも訓練科に関した
仕事に就く義務もありません。
元の仕事に戻る人もいるのです。
私は当時、設備管理の仕事を目指して
いたので、電気工事士の資格に釣られ
電機科で訓練しましたが
目標がはっきりしていなくても、
労働から離れるモラトリアムとして
利用する戦略もあったりします。
モラトリアムとは、悪く言えば
時間稼ぎ。履歴書の空白期間を
作らないよう、職業訓練を書く。
私の通った電気科は、若い人が多く
当時は競争率の高い難関でした。
そうでない訓練科を狙う手もアリ。
定員に満たず、再募集をかけている
訓練科もあったので、モラトリアムで
利用するなら、悪くない選択です。
そんな場合でも、やって欲しい事が
あります。資格の取得です。
私の通った訓練校は、放課後に
危険物乙四の補講を行い、
テキストも一括購入していました。
この危険物乙四ですが、難易度は低い
ものの、しっかり勉強しないと
取れません。国家資格です。
これを持っているとどうなるか。
警備からでも仕事の幅が拡がります。
いわゆる別業界への転職です。
私の地元でも、油槽所の当直員や
セルフスタンドの夜間監視員など
募集があっています。
これらの仕事は、危険物乙四を条件に
している事がほとんどです。
警備の経験に、危険物乙四の資格を
持って応募すれば、採用される確率は
上がると思いませんか?
新たな気づきと資格取得。私はこれを
職業訓練を通じて得ました。
一旦リセットでこれまでの人生の
棚卸しを行い、新たな流れを作って
いくのに職業訓練は稀有な機会です。
やっと脱北できた~地元ビルメン業界の闇

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