キャリアブランクではなくブレイク

皆さんは、キャリアブレイクという言葉を
聞いたことはあるでしょうか。




キャリアブレイクは「career(経歴、職業)」
「break(中断、休憩)」という英語から
派生しています。




つまり、経歴(キャリア)の小休止。
働きながらキャリアを積み重ねることを
中断させて




ステップアップのために休息するという
意味合いを持っています。もともとは
欧州で広まった考え方です。




本ブログで何度もお勧めしている
職業訓練もキャリアブレイクの一形態
と言えるでしょう。




対して、キャリアブランクとは?




これは僕の黒歴史ですが、最初に勤めた
会社(東京)を辞め、Uターンするも
仕事がない。




前職のいじめやパワハラで、僕は疲弊して
いたのです。働く事が怖くなり、僕はかなり
長い間就職することができませんでした。




履歴書に穴をあけるがごとく、空白期間を
作ってしまった。これがキャリアブランク。




これをやると、世間の風あたりは厳しく
なります。正社員での就職は不可能に近い
かもしれない。




そんな僕のピンチを救ったのが警備業。
緊急雇用対策事業で、アルバイト求人を
出していました。




委託先が、地場中小警備会社であるA社。
僕は緊急雇用対策事業のアルバイトを経て、
A社に入ったのです。




警備業のいいところは、僕のように
キャリアブランクしてしまった人間
でも、雇い入れてくれるところ。




それも、名目上正社員です。実態は
違っていましたが、社会復帰の
足掛かりには違いありませんでした。




警備業は日給月給制で、退職金もなく
最初に従事した交通誘導警備は日雇いの
延長で従事している人もいました。




事務所スタッフ以外は社員とは言わず、
隊員と呼ばれていました。会社として
の縛りのなさに、気楽さを感じたのです。




キャリアブランクしたら人生終わり、
ではなく警備業のように、拾って
くれる業界もあるのです。




そこでキャリアというか経験を積んで
検定資格(国家資格)を取れば、業界
内転職は難しくなくなります。




心身さえ健康なら、食いっぱぐれる
ことはなくなるのです。




しかし、ここに来ている皆さんは
その先を考え、悩んでいるのでは。




僕のように、警備業界で居場所が
なくなり、閉塞感を感じている。




だからと言って、全く別の業界で
仕事をするには、歳を取り過ぎている。




ここで戦略的に取り入れたいのが、
職業訓練を用いたキャリアブレイクです。




職業訓練は失業給付を貰いながら受ける
事ができます。事前にハローワークで、
受講資格を確認する必要がありますが。




職業訓練のメリットはまだあります。
大きくは以下の3つ。




①忙しすぎた日常をリセットし、学生
時代の生活サイクルに戻れる(最低、
半年間の訓練を勧めます)




②労働から一旦離れることにより、
資格取得の勉強などの時間が取れる




③必ずしも訓練科に関連する仕事に
就く必要は無い(元の仕事に戻って
も構わない)




これらをまとめると、一旦警備の仕事
を辞め、職業訓練に行き、また警備の
仕事に復帰することも可能。




この仕事に就くんだと、志を新たにし
訓練に臨んだ結果、縁があって警備以外
の仕事に就くのもありです。




履歴書にも、学歴欄(訓練歴欄を設ける
ものあり)に訓練の事を書けば、空白
期間を埋めることができます。




履歴書への書き方は、訓練校の教官や
ハローワーク職員の指導を仰ぎましょう。




警備業(に限りませんが)に就いていて
一旦キャリアブレイクするには、現状
職業訓練くらいしか思い当たりません。




だからこそ、最低半年間はないと
リセットの効果を感じにくい。




もっと戦略的に行くならば、失業給付
の残り期間を計算して、受講可能な
訓練にターゲット。




それも自己都合退職と、会社都合退職、
もしくは特定理由離職者では
取り扱いが違ってきます。




失業給付の残日数によって、受講可能
かどうかという、縛りがあります。




詳しくはハローワークで要確認。
可能なら、辞表を出す前に
ハローワークで確認したいもの。




訓練が始まるまでの間、休養なり
旅行に行くなど好きな事をするという
高等?テクニックもあります。




職業訓練もキャリアブレイクの一環
ですが、ボランティア活動なども欧州
では認められています。




一旦労働を離れ、自分の人生を前向きに
生きるための活動をする期間、これが
キャリアブレイクの主旨のようです。




個人的には、キャリアブランク=働かない
罪悪という風潮を無くすのが先と観ます。




働いていなくても、自分の人生をより良くする
ための行動を行っていた。




しかしメンタルなどの回復のために、
休養をとっていたので働けなかったのは
罪悪に近い扱いを受ける。




かつて僕が、施設警備検定2級に合格し
申請書類を警察署に提出の言った時の
こと。




担当者から、部屋の外で待つように指示
されました。扉のそばに椅子があります。
中の声は聞こえるのです。




すると、履歴書を見た警察官から僕を
糾弾する声が聞こえてきます。




無職期間が長い奴に、検定資格を与えて
いいのか、というもの。




結局、書類は受理されましたが
屈辱と引き換えに検定2級を
渡そうってか。




この体験が、僕を警備業界脱出の原点に
なったのです。




長期離職者を叩くのは、これに限った
話ではないでしょう。ただこれが自死者
2万人の日本の現実です。




もしくは将来、いわゆる「無敵の人」が
増えて、治安が悪くなる。




キャリアブランクを叩く風潮はなくして
いってもらいたいものですが



一方労働者側で、キャリアブランクを
ブレイクと言い換える方便はないものか。




面接で、長期離職を突っ込まれたとき
どう答えるか。




自営やフリーランスやってました。
家族の介護をやってました。
思いつくのはこれくらいか。




見聞を深めるため、旅行してました。
これはまだ受け入れられにくいか。
資格取得の勉強も弱いかも。




裏技的テクニックとして、週1のバイト
でも、継続して雇用されていれば
履歴書に書くべきです。




労働の実態なんて、採用する方は
見ません、あくまで体裁が大事。
これ、如何にも日本人の特徴。




もし面接で聞かれたら、時間の短い
仕事でしたとぼかして答えればいい。




体裁上、空白を空けなかったという
事実が大事なのです。




嘘はつかないけれど、核心までは
触れない。建前を上手く運用する。




これは、就職してからも使える
社会人としてのたしなみのような
もの。




また事実に基づいていれば、多少話を
盛って、拡大解釈のようなアピールを
することもテクニックです。




悪く言えば、ハッタリと言えなくも
ないけれど、入社後仕事ぶりで
回収できるなら、やって損はない。




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