何者にもなれなかったけれど

中年になり、これといった結果を残せず
人生の後半戦になり




自分は、これまで生きてきて何者にも
なれなかった。しがない警備員をやって
いるだけなんだ



そんな悩みを持つ人も、もしかしたら
いるのかもしれない。だけれども
それ以下の人生もあるのです。




今回は、何者にもなれなかったけれど
悪い意味での、何者かになってしまう人も
いるということと




何者になれなくても分相応な
居場所を見つけられれば、中年以降の
転職は大成功という話をします。




まず、警備員になること自体
「ないことの証明」なのです。
以下警備員の欠格事由を列挙します。




18歳未満
年齢による制限です。高校卒業後の
新卒は警備員になれるということです。



破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
破産手続きが終了すれば警備員になれます。
市役所で発行される身分証明書に記載されます。



過去に禁固以上の刑または警備業法の規定に違反し
罰金刑となり、処分から5年以上経過していない者
刑務所を出てから5年以上経過していることです。



直近5年間で警備業法に違反した者
警備業法に「違反」すると、事実上
警備業界追放処分の可能性があります。
実際にあったケースを後述します。



集団・または常習的に警備業の規則に
掲げる罪にあたる行為を行う恐れがある
何度も法律違反をしている人などが対象です。
暴力団などが考えられます。



暴力団員と関わりがある
これは警備会社以外でもアウトでしょう。



⑦アルコールや薬物の中毒者
アルコールや薬物の中毒者
警備員は人や財産を守る仕事ですから当然です。




心身に障害を抱え、警備業務を正しく
適切に行うのが難しい者
医師が就業可と言わない心身障害の人です。
但し医者が業務に支障なしと言えば、
心身障害でも警備員になることができます。




これらの証明を、公的機関や医師を通じて
証明してもらう。証明書の発行を求められる
こともあります。




これらをクリアして、初めて警備員になれる
のです、すなわち「ないこと」の証明。




警備検定取得となると、警察に書類を
提出する必要も出てきます。




これらのハードルをクリアして、警備に
従事している。警備員は先に挙げた
警備業法でがんじがらめにされています。




例えば、制服一つ取ってみても
事前に地元公安委員会に届け、隊員に
貸与する時は、厳正に管理する必要が。




警備会社A社の現場にB社の制服を着せて、
従事することはできません。




警備業法に違反し、会社が営業停止処分を
食らってしまうと、専任の指導教育責任者も
連座して処分されます。




それが上記の、5年間警備業者・警備員に
なれないペナルティーなのです。事実上の
業界追放処分です。




地元中小警備会社で、この処分を食らった
人がいました。彼は元幹部でしたが、いざと
いう時守られるのは、創業者一族のみ。




このように、指導教育責任者の資格を取り
事務所スタッフになっても、板子一枚下は
何とやらの現実があります。




そもそも、警備業はぎりぎり堅気の仕事と
いうのが現実のようです。警察官をクビに
なり、警備員になった人も聞きますね。



そんな環境の中で、業務に何年も従事し
警備業界からの脱出さえ志している貴方は
向上心のある人です。




少なくとも、そう志す時点で
現状に満足せず、自分の人生をより良く
したいと思っていませんか?




世間一般的に何者にもなれなくても
いいじゃないか。




むしろ怖いのは、悪い意味での何者かが
分相応を知らず、承認欲求ファーストで
職場で振る舞うとどうなるか。




いい歳して何者かになりたいスケベ心が
人間性をいやらしくしてしまう。もちろん
過去の栄光?を引きずる側面もあるでしょう。




ある意味あふれる自信から、マウントを
取って主導権を握っているようでも
ボロが出てくる。




もっと言えば、成果を上げているようでも
トラブルもセットで引き寄せてしまう。




そんな人は、他責にするのが相場です。
他人への批判は一級品ですね。




それでも、周りは気付いています。
そんな生き方が、この結果を引き寄せた。




所詮、警備業法違反者のやる事だ。
警察官をクビになった人のやる事だ。
そんな評価が着地点でしょう。




その人を知っている人はそう言うに
違いない。一つのミスで後ろ指を
指される。




仕事の成果は生き様に勝てないのです。
50歳以降は特にそう。




大きく出た以上、トラブルも大きく
跳ね返る。その結果責任を取らされる。
いい歳して、それに気づいていない。




これが、悪い意味で「何者かになった」
人のデメリットです。痛い所を突かれない
ように、ビクビクして生きなければいけない。




または、上記の負い目を隠すために
マウントを取り続けなければいけない。




それに比べて、何者にもならなかった
人の方が数段生きやすいはず。




ところで中年以降の転職は、自分の
居場所を見つける旅です。自分らしく
いられる環境を見つける旅。




何者でもない人が、自分らしく
生きられる環境を捜す。それは警備
業界の外にあるかもしれない。




もちろん警備業界でそれが実現できる
なら、止まるのも賢明な選択でしょう。




結局、大きな失敗をして居場所が
なくなってしまうのは、いい歳して
自分が見えていないから。




分相応を知り、何者でもない自分が
生きやすい環境を見つけた者の勝ち
なのです。




自己実現なんて、己の器の範囲で
すればいい。第一職場は己の承認欲求を
満たす場所じゃない。




自らの器を知らない輩が、大きな失敗を
やらかして、周囲に迷惑をかける事に
なるのです。




悪い意味で、何者かにならなかった
あなたは存在するだけで、尊いのです。
分相応な幸せをつかみましょう。




何者になれなくてもいいじゃないか。
悪い意味での何者かになってしまう
くらいなら。




凡庸(ぼんよう:平凡なこと)を
口で語りながら、他人や職場を
支配しようとする輩もいます。




自分は何者かである、とマウントを
取りたがっているようです。




自分の言い分を認めろ、だけど
責任は取りたくない。そんな
スタンスがいつまで続くのか。




立場をわきまえず、自分の言い分ばかり
主張していると、梯子を外されたり
するもの。




最後に中年以降は、何者かになろうと
躍起になるよりも




自分の器を知り、分相応な環境で
ささやかな自己実現を図るのが
幸福度の高い生き方でしょう。




スキルもコネもない凡人が、
上記を実現するには「縁」を大事に
すること。




仕事運を上げ、より良い環境に
行くには、縁を大事にするのが
早道です。




無軌道な批判をして、生き様が
浅ましくなる程、縁は遠のいて行く。




自分に合った居場所は、必ずあります。
それを妨げているのは、自らの仕事運を
下げ、縁を遠ざける行為なのです。



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