自分はポンコツだから、警備員をやって
いる、そう思う人はいませんか?
今回は、たとえポンコツであっても
自分の生きる道はある、という話です。
弱い部分や欠点も含めて、自分らしく生きる
方法についての提案でもあります。
いしかわゆき著「ぽんこつなわたしで
生きていく」が出典です。
ポンコツなわたしで、生きていく。 〜ゆるふわ思考で、ほどよく働きほどよく暮らす〜 [ いしかわ ゆき ]価格:1,650円 (2022/10/30 08:57時点) 感想(0件) |
まずここでいうポンコツとは何でしょうか。
普通の人が当たり前にできている事が、何で
自分にできないんだろう。
こう思ったら、ポンコツの始まりと著者は
言っています。
大学を出て、何とか内定をもらい就職した
ものの、重度のADHDを抱えていたので、
仕事が続かない。
ADHDとは、注意欠如・多動性のことで
発達障害の一種と言われています。
社会人は、いつも笑顔で早起きして遅刻は
もちろんNG。
敬語を使い、言われたことをちゃんとやり
3年間は、何があっても仕事を辞めては
いけない。
そういう当たり前のことができない奴は
「社会的不適合者」と言われる。
普通なら、そんな自分を変えようと必死で
努力するはずです。自分を変えれば、環境も
変わり、引いては人生も変わる。
しかし著者は、それを突っぱねて
欠点を抱えたポンコツままで生きていく
腹を決めます。
そうやって自分が楽だと思う方へ流れて
いった結果、今はフリーランスのライター
として生活しています。
著者は朝早く起きるのが苦手で、コミュ障で
あったため、それがない環境を見つけた。
それがフリーランスのライターだった。
社会が勝手に決めた常識に従わなくても
自分らしく快適に生きることは可能である。
ポイントは、自分のポンコツさを憎むのでは
なく、ポンコツでも許される環境に身を
置くこと。自分ではなく環境を変える。
著者は大学時代、飲食店のアルバイトを
していましたが、朝は起きれないしレシピ
も覚えられない。
しかし、事務のアルバイトに変わったら
めちゃくちゃ優秀だね、と評価は180度
変わった。
マニュアルを見ながら文章を打ち込めばいい
ので、忘れっぽい著者でもできたし、人と話す
事も特になく、淡々と作業をしていればいい。
これは散々仕事ができないと言われてきた
著者には革命的な出来事であった。
これは僕にも経験があります。
最初に東京で勤めたIT企業。
大手電機メーカーの子会社でした。
「仕事が遅い」「お前には向いてない」
などと評価され、リストラ同然で地元に
Uターン。30歳の時でした。
仕方なく就いた警備の仕事。地元では
中堅どころの警備会社。
そこで僕は活躍の場を得ました。
クライアント側からも認められたの
です。
そして会社を辞める時になって、オーナー
社長が「辞めないでくれ」と言ってくれま
した。
優秀がどうかは、環境で決まるのです。
自分の弱みにうじうじと悩む暇があれば
全力で環境を変えることです。
環境を変えるといっても、具体的に何を
変えればいいのでしょうか。
自分に合った「人」「時間」「場所」
を変える。最も無意味なのは決意を
新たにすること。
付き合う人、何に時間を使うのか、場所の
3つを変えていけばいい。
まずは自分に似ていて、この人みたいに
なってみたいと思えるような人と付き合う
のが良い。SNSで探すのもいい。
自分に悪い影響を与えていると思える人
とは、徐々に距離を取りましょう。
時間については、これまで何となく過ごして
きたと思うなら、一日一時間でもいいので
新たな知識を増やす活動をする。
知ることは選択肢を増やすことなのです。
自分の合う環境がわからなければ、いろんな
事を知って、選択肢を増やす。
自分に合う環境は、自分にしか分かりません。
何が好きで、何が苦手なのかは自分にしか
分からないからです。
自分に合う環境がわからないなら、とにかく
情報をインプットする。生き方を変える切札
かもしれません。
これは僕もやってきたことです。警備員から
の転職で、自分が何ができるか。求人検索を
しながら探っていきました。
警備から転職した人の体験談を、ネットで
閲覧したりもしました。
そうやって自分と似ていて、この人いいな
こんな生活いいな、俺にもできるかもと
思えるようなわくわくする対象を捜す。
ポンコツこそ誰かに頼ろう。
ポンコツは、一般的な
人よりもできない事が多い。
自立とは依存先を増やすことである
と聞いたことがあります。
自分が苦手なことは、積極的に誰かに
頼ろう。
苦手な事を避けることで、自分の強みが
みえてくる。
強みとは、自分が大して努力しなくても、
無意識でもできていることです。他人から
こんなことできて凄いねと言われる。
一方、自分の苦手な事や嫌いなところや
欠点は何でしょうか。
これらを洗い出し、避けることで自分を
活かせる環境が見えてきませんか。
満員電車で通勤が嫌なら、リモートワーク
や車通勤できる環境を捜す。
強いストレスを感じたり、冷や汗を
かくような仕事は、基本的に向いていない。
次にやめなければなんとかなる。
自分のどうしても直せない苦手なな事や
嫌なことを避けていってたどり着いた仕事
があるのなら、あとはその仕事を続ける。
ちょっと脱線しますが、小室ファミリーの
あるメンバーが、芸能界でここまで生き残って
きたのは何故か、という議論をしました。
才能だ、努力だと議論を煮詰めていった末
たどり着いたのは「辞めなかったこと」
結果を求めずに、やめなければ何とかなる
と考え、のんびり続けてみる。
そして続けるためには完璧主義にならない事。
継続は力なり、といいますがこれを最も邪魔
するのが、完璧主義である。
100点ではないものを作れなかった自分を
才能がないと責めて、自己肯定感が下がると
いった地獄のループに突入してしまう。
これを防ぐには、頑張って6割くらいの
出来でアウトプットしてみる。
そうやって自分の中で6割くらいの出来の
ものを出す練習をしていく。以外にも高評価
が得られたりするもの。成功体験ですね。
なので60点でいいから、毎日のんびりと
やっていることを続ける。
最後にお伝えしたいのはポンコツは
悪ではない。ポンコツとは少数派と
いうだけである。
この世界で言う「普通」は多数派のこと。
日本で遅刻がダメと言われるのは、ほとんど
の社会人が時間を守れるから。
遅刻が多い国では、遅刻をする人は多数派で
ポンコツとは言われないでしょう。
要するに、普通の定義が変わってくれば
多いか少ないかの問題でしかない。
人生どれだけ欠点が多くても、楽しく生きて
いる方が得。
他人がどうかは知らないけれど自分は
こうなんだこれでいいんだ、と思える
ことが肝要です。胸を張って生きよう。
これで著書の紹介は終わりますが
警備員だからといって、ポンコツとは
限らない。
警備が底辺職と揶揄されるのは
ポンコツが目立っているというよりも
待遇の悪さ=ポンコツを社会的強者が
刷り込んだのではないか。
たとえポンコツであっても、生きる道は
あるのです。
まとめると、自分の欠点が目についてイヤ
なら、自分ではなく環境を変える。
以前僕は、中年以降の転職は居場所を見つける
のが大事と言いました。中年でなくても、自称
ポンコツにとっては、居場所(環境)が大事。
環境を変える、すなわち自分に合った環境を
捜すには、情報のインプットが要ります。
僕も以前、仕事は警備しかないと思い込んで
悩んでいたことがありました。
回想するに、それは単なる情報不足であった。
警備がイヤなら、まずはインプットに勤しもう。
生きる選択肢を増やすためのインプットです。
次に、60点で続けられる仕事。
もし警備で60点の力で続けられているなら
適性があります。
こいつは60点のパフォーマンスでいいやと
使う側から思われるのも才能です。
一方僕は、80点や100点を目指す単純さに
目を付けられ、どんどんハードルが上がって
行きました。給料は上がらないのに。
こうして警備業界に居場所をなくしていった
のです。
ノルマや納期に追われる仕事がイヤなら、
警備の仕事は魅力的です。
そういった苦手な事を明らかにし、それを
避ける環境探しをする。
僕は警備から転職するにあたり、
異種同業の転職戦略で行きました。
欠点は欠点として、楽しく生きた方が得です。
「これでいいのだ」と構えていけば大抵の
事は乗り越えられるでしょう。
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