今回は僕が脱・警備を目指して、設備
管理の仕事を模索していた頃の気づきです。
難関資格より、縁を引き寄せるほうが
コスパがいい、もしくは組み合わせで
勝負する。といった話をします。
僕はかつて職業訓練校に通い、
設備関連の資格取得に勤しんで
いました。
二種電気工事士や2級ボイラー技士、
危険物取扱者乙四などを所得しましたが
今一つ切り札に欠ける。
そう、ビルメンテナンスの中でも設備管理
に従事する上で、花形資格とも言える
電験三種(第三種電気主任技術者)がない。
この資格はかなり難しく、科目別に数年
かけて合格することもできます。弁護士
みたいですね。
数学や物理が得意な人なら、挑戦するのも
悪くありません。より上位資格の電検二種
や電検一種もあります。
設備管理の仕事に就くには、電検三種がある
と有利になるのは間違いなさそうです。
ここで僕は損得勘定を働かせました。
電検三種を取る労力に見合った、成果は
得られるだろうか。
ネットなどで、電験三種を持っているのに
設備管理の仕事に就けない、というボヤき
を散見します。
設備管理の物件が少ない地方では、そもそも
仕事のパイ自体が少ないのです。
それに加えて「経験者」という縛りが
立ちはだかります。中年になると経験者
がほぼ必須条件。
この現実に直面した僕は、果たして電検三種
を取る意味があるのか?と考え始めます。
と同時に、地元の求人をチェックしていると
待遇が警備と大差ない事に気づきました。
警備も設備も、同じビルメンテナンス業界。
業界内転職で、上手く行ってもその先が
どうなるか。
これまでの経験で、警備と同じパターンに
なりゃしないか、と思い始めたのです。
電験三種の資格を取り、経験を積んで
職場のリーダーに抜擢される。
あれ?これは僕が警備業界で歩んできた
プロセスとそっくり。同じパターンに
なりはしないか。
使う側の考えも同じようなもの。
かつての上司の所業で気づきました。
確かに、資格で武装する設備管理の仕事は
警備よりは手当分、若干待遇がいいでしょう。
その若干に、かけるコストが見合うのかと
考えれば、必ずしも良いとはいえない。
そう考えたので、ビルメンテナンス業界の
外に、職を求めました。これまでの知識や
経験が活きる仕事。
こうして引き寄せた縁が今の仕事なのです。
どうしてもその仕事に就きたい、と
難関資格を目指すのならいいでしょう。
ただ目的がそうでないなら、今ある資格
(カード)で仕事の縁を捜してみる方が
コスパがいい。
中年になり、頭脳や体力の低下も考慮に
入れる必要もあります。
以前、地元油槽所の夜間当直員の求人が
ありました。危険物乙四に加え施設警備
検定2級があれば、有利になるはず。
警備でなくても、ホテルの夜間当直員の
求人があれば、施設警備検定は役に立つ
に違いありません。
求人検索をする時に、今ある資格(カード)
を組み合わせて就ける仕事はないか、と
考えながら求人を吟味してみる。
もちろん資格がなくても、丹念に捜せば
就ける仕事はあります。中年以降、壮健な
心身であることは最強の武器です。
持病があっても、週40時間レベルで
働ければ十分合格でしょう。
まとめると、中年以降新しい仕事に就く
ための自己投資(難関資格取得など)に
見合う職があるか、吟味してみる。
手持ちのカードで引き寄せられる縁、
いわゆる仕事はないか、模索してみる。
資格の組み合わせで実現することも。
自分の能力がいくら高くても、給料は
業界の相場以上にはなりません。
同じような仕事をするなら、より良い
待遇の業界にアプローチする方が、
コスパが良いと言えます。
さて、前述した資格の組み合わせですが
取りやすい資格の組み合わせで、
転職の幅が拡がる可能性がある。
ここに来ている皆さんは、
施設警備2級検定を持っている人が
少なくないのでは?
これだけでも、警備業界内の転職なら
武器になります。国家資格です。
人手不足に加え、配置基準も
厳しくなっている背景があります。
特に公共性の高い施設はそうですね。
しかし、これだけでは警備業界外への
転職にはちと厳しい。そこでどうするか。
別の資格と組み合わせる事で、仕事の
幅を拡げることができます。具体的には
どういったことでしょうか。
例えば、危険物取扱者。
乙種四類は一番人気が高く、
受験者も多いです。
上記の危険物乙四と、施設警備2級
検定を組み合わせると、どんなニーズに
対応できるか。
セルフスタンドの夜間監視員の仕事が
あります。危険物乙四は必須でしょう。
そこへ、セキュリティの知識があります。
それを証明する国家資格をプラスする。
セルフスタンドの夜間監視員は多くは
1人勤務で、有事の対応も求められる
でしょう。
そこへ、警備の資格保有者が来れば
使う側にも、安心感を与え有利になる
のではないでしょうか。
その他、僕の地元では油槽所の
当直員の求人も出ていました。
ちなみに危険物乙四ですが、難易度的
には低い方です。但し勉強せずに合格
できるほど、簡単ではありません。
良い参考書や問題集でしっかり勉強
すれば、1発で合格できると思います。
かつて僕が職業訓練に通っている時、
訓練校側で危険物取扱者の受験対策として、
補講をしてくれました。
職業訓練に通うなら、訓練科に関わらず
取っておきたい資格の一つです。
今警備員をやっていて、転職したいけど
何をしていいか分からないならば
取れそうな資格をピックアップして
挑んでみればいい。
とはいえ、警備の拘束時間からすれば
新たに資格所得の勉強をするのは
かなりの負担です。
施設警備2級検定でも、仕事をしながら
だと、勉強はしんどいもの。
そこで、人生のリセットを兼ねて
職業訓練に行くという奥の手がある。
訓練校では訓練科の勉強がメインですが
その他の資格取得の勉強を行う、最適な
環境です。学生時代の生活サイクル。
僕は電気科でしたが、二種電気工事士の
他、危険物乙四・2級ボイラー技士資格を
取る事が出来ました。
揃えればビルメン4点セットと言われる、
冷凍機資格まで取るところまでは、
行きませんでしたが。
ちなみにビルメン業界での花形?資格と
して、電験三種(第三種電気主任技術者)
というものがあります。
かなり難しく、科目別に合格する事も
できますが、これにかける労力があれば
別の方法を使ったほうがいいのでは。
これが本記事での主張です。どうしても
設備管理の仕事で伸びて行きたいなら、
話は別です。
その他、訓練校で案内していましたが
フォークリフトの資格も勧めて
いました。
将来、運輸関係の仕事に就きたいなら
取っておいて損はないでしょう。
新たな資格所得を目的に、職業訓練に
通うのも悪くありません。訓練後は
元の仕事に戻る人もいるのです。
その際は、取りたい資格の受験日程を
調べ、訓練中にいけるかどうか。
大抵、試験は土日にあるでしょう。
加えて、上記危険物乙四資格のように
訓練校でのフォローがあればベスト。
要するに資格取得に向け、戦略的に
動けば、成果が上がりやすくなります。
訓練校では、資格取得の案内はしますが
目的は就職(転職)に役立てるため。
戦略的に動く事は、転職活動にも
活きてきます。
中年からの転職は、頭脳も体力も
衰える中、限られたリソースを使って
成果を出せるかが鍵です。
そのために知恵を使い、戦略的に動く
ことの重要性に気づけば
ある程度満足できる、自分の居場所に
たどり着くことができるのでは
ないでしょうか。
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