SNSで、あるアンケートがありました。
今回はそれを基に、リーダーの条件に
ついて、語ります。
警備検定2級者に求められる、リーダー
としての資質は何だと思いますか?と
いうもの、選択肢は以下4つ。
①人格(性格、協調性等)
②技術(誘導技術、業務知識等)
③指導力(経験の浅い人を任せられる)
④その他
アンケートの結果は、①がぶっちぎりで
過半数。②③は2割程度で④は一ケタ。
皆さんはどう思いましたか?
いろんなリプライがありましたが、その
中で刺さったものを紹介します。
技術も指導力も大事。ただ技術が未熟でも
みんなと協力し合ってやれるだけの人徳が
あればいいと思います。
警備はチームプレーです。一人だけ上手く
てもうまくいかない。
できない人もハブることなく、一緒に伸びる
努力をする事も大事。といったもの。
2級はまだ大したことないという意見も
ありました。みんなと一緒に伸びて
いく姿勢も大事ですね。
交通誘導でも施設でも、2級資格者は
現場のリーダーを期待され、隊長や副隊長
など、責任者に任命される人も多い。
ただ、技術や知識があっても人としての
問題があれば下の隊員はついてこない。
やる気がなかったり、嫌いな隊員を排除
しようとしたり、隊員が困っていても
知らん顔をしていたり。
指導者として、知識や技術や発展途上で
あっても、それをけん引するのは人格
(人柄)ではないか。
ちなみに、責任者人事ですが
他に適任者がいないという消去法で
任命されるケース。
こいつをリーダーに祭り上げてやろうと
いった、一部の人間の恣意的な意向で
なければ、やってみればいい。
その際は、みんなと協力しながら
一緒に伸びて行こうとする、会社側の
バックアップを取りつけましょう。
自分はリーダーに向いていないけれど
責任者等に任命されてしまった。そんな
人も少なくないでしょう。
する人がいないから、でリーダーに
なっても、客観性があるならリーダー
の資質があるはずなのです。
今言ったのは、会社人事ですが
クライアント側が人事に介入してくる
ケースがあります。
この人をリーダーにして欲しいと
クライアント側が指名してくるケース。
警備員冥利に尽きますね。
ただこのケースは、会社体制側との
葛藤に発展するリスクを秘めています。
俺はクライアント(お客様)側に認め
られているのに、会社の方針はおかしい。
と、上司と衝突する危険があります。
かくいう僕も、上記のような事をして
後で干されるという失態をやってしまった
なんて黒歴史もあり。
あくまで会社に雇われているのであって、
クライアント側と雇用契約を結んでいる
訳ではありませんからね。
ところで、リーダーといっても
難しく考える事はないのです。
社会人として真っ当であればいいのです。
しかしながら、そうでない痛いリーダーも
散見します。
「自分の発言に責任を持つ」
「約束を守る、守れなさそうなら謝罪する」
「人によって態度を変えない」
もちろん人間同士が組むのだから、
合う合わないがあるでしょう。
そこを職権乱用して、強引に排除しよう
とする浅ましさに、幻滅するのです。
参考ですが、客観的に問題のある責任者を
排除する方法を紹介します。実行について
は、自己責任で。
部下が団結して、隊長の罷免要求を
人事権のある上司に直訴します。
そうすると、上司は部下隊員を一人ずつ
個別に呼び、事情を聴きます。
皆の意見が一致していれば、人事が動く
でしょう。その会社や上司次第ですが。
注意したいのは、部下隊員の中に
隊長の肩を持つ裏切り者がいないか。
その恐れがあるなら、隊長排除の輪から
外した方がいい、という事でした。
但し長く勤めようという考えでなければ、
いっそ転職してしまった方が
いいのかもしれませんが・・・
結論としてリーダーは、やはり人格
が大事。いわゆる隊員の精神的な支柱と
いった役割を期待されているようです。
話は逸れますが、僕はかつてある高校
サッカー監督の講演会に行ったことが
あります。
名門校で、複数回全国優勝を果たし
Jリーガーを多数輩出し、日本代表を
務めた選手もいます。
時期はW杯フランス大会への予選を
戦っていた頃。
日本が最初のW杯へ出れるかどうか。
公演の中で、当時日本代表で主将を務めて
いた、井原選手の話になりました。
彼はサッカー選手として、技術的に
うまい方ではない。
しかし、皆の精神的な支えになるから
主将をやっているんだ、との事。
蛇足ながら、小野選手の台頭を予言して
いました。
リーダーは役割であって、すべてに
おいて優れているとは限らない。
極端な話、こいつが現場にいれば
なんとかなる、変なトラブルは起きない
といった、安心感のようなもの。
それをバックアップするのが人格なの
でしょう。
前出の警備員さんによれば、こいつが
いれば現場が締まる、という隊員がいる
そうです。
技術や知識も大事ですが、その人の持つ
人格の奥にある「徳」のようなものも、
無視はできない、という事でしょうね。
リーダーは「自分が一番できる人」
じゃなくていい。
一番優秀なメンバーに
『この人の下で頑張りたい』と思わせる
人が強い。
エースで4番の監督なんて、
必要ありませんね。
こういった背景もあるので、突然
リーダーに抜擢されて右往左往する
人もいるんじゃないか。
選手として優秀なことと、マネージャー
として優秀なことは、イコールではない。
少なくとも、貴方のマネージャーとしての
能力に白羽の矢が立ったということです。
但し、恣意的な人事は除きます。
マネージャーとしての能力と言いましたが
チームが円滑に回っていく徳のようなもの。
これも該当します。
もしかしたら、貴方の人徳が評価され
リーダーに抜擢されたのかもしれません。
警備でもよくある光景ですが、
ほとんど能力が同じ人であっても
当務の責任者をさせた時に
ある人は特に問題がなく勤務を終える
のに
もう一人は、なんやかんやトラブルが
起きる。まるで面倒な事を引き寄せている
かのでようです。
この差は科学的には証明されませんが、
警備はトラブルにならなかったという
結果が最上なのです。
この結果を生みだせる能力、すなわち
トラブルを未然に防ぐ何かを持っている。
人格に包摂(ほうせつ:含まれていること)
されているとみなされるのが慣例でしょう。
このように、運を引き寄せる人格も
マネジメント能力なのです。自分では
気づきにくい能力の一つです。
人格がけん引する、精神的な支柱

コメント