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今回は、トラブルを呼び込むパターン
として、仕事をやっているつもりに
なっている、という話をします。
これはどちらかと言えば、ここに来ている
皆さんよりも上司や同僚が陥りやすい。
他山の石として、転職など皆さんの将来の
約に立てれば幸いです。
では、仕事をやっているつもりとは
どんな状態を言うのでしょう?生産性が
ないと言い換えることができます。
生産性が無い行為とはどういうものか?
警備では、トラブルを呼び込む行為と
定義します。大きくは以下の3つ。
➀場違いなアクション
②邪なスケベ心
➂セキュリティ意識の欠如
➀は、立場をわきまえない行為
警備としての越権行為もそうです。
そこまでいかなくても、その話題
ここで議論して何になると言った
行為もそうです。
現場の意見も聞かないで~という
議論がよくあります。気持ちはわかり
ますが、独善になっていないか要注意。
それが昂じて、会社や上司、クライアント側
への無軌道な批判になってしまう可能性あり。
それだけならまだしも、そんな発言をする
隊員がかっこいいと思う風潮は危険です。
自分が責任を持てる発言なのでしょうか。
これが生産性があるかどうかのポイント。
②は、職場の権力闘争に躍起になるあまり
目の前の気に入らない隊員を叩くことが
優先されてしまう。
建前上は、業務の改善であっても
常識的な範囲内であっても
誰々への個人攻撃だと見抜かれれば
生産性はなくなります。
かつて僕が勤めた地場中小警備会社A社。
委託された市役所警備隊の権力闘争では
以下のような個人攻撃がありました。
当時の副隊長Tに対して、後の「裏」隊長
Kが個人攻撃を行っていました。
確かにT副隊長は、要領の悪い面はあった
けれど、警備的には一番穴のない業務遂行
をおこなっていました。
枝葉末節をあげつらい、攻撃するK。
空き缶はくずかごへ!と守衛室に貼り紙
する始末。
T副隊長は時々、空き缶を守衛室に置き忘れ
することがあったのです。それが警備遂行の
何の支障なのか。
その数か月後、クレーム電話の対応をミスした
Kは糾弾の対象となります。あわや警備会社を
替えられるところでした。
業務改善を謳っていても、その根底には
こいつを攻撃してやろう、といった邪な心は
それ相応の事態を招きます。自業自得です。
➂は、セキュリティは外部に対してだけと
勘違いし、警備隊内の人間関係をないがしろに
する行為です。
②の邪な心で、他人を抑える行為も通じます。
セキュリティは、不審者や賊に対する防衛。
間違いではありません。
しかし、身内から弓を引かれたらどうするか。
大事な情報を隠されミスを誘発されたり、自分が
窮地に陥った時に助けてくれなかったり。
さらにエスカレートすれば、自分の荒さがしを
され、それを上司に密告される事もあり得ます。
こうなると警備隊内の秩序もあったものでは
ありません。内部崩壊という形でボロが出て
来ます。当然外部へのセキュリティへも。
身内の人間関係への配慮も、セキュリティの
内なのです。警備隊内に敵を作るのは生産性
を下げます。
この3つが、トラブルを呼び込む大きな要素。
仕事をやっているようでも、生産性に乏しい。
そうならないためにはどうすればいいか。
第一にトラブルの震源地(首謀者)を見極め
排除する。管理職の力量が問われます。
②で紹介した隊員Kは、クレーム電話トラブル
の件で責任を取らせ、懲罰的な異動を行うべき
でした。
しかし直属の上司はそれを行わず、入札に
負け、市役所撤退まで居続けるのです。
トラブルが絶えない忙しい現場ももちろん
あります。但し余計なトラブルまで呼び
込まなくてもいいじゃないか。
隊員を仲のいい人たちで構成するのも
生産性が上がります、そこまでやっている
会社は少ないと思いますが。
かつて、別の警備会社で勤務していた時、
クライアントの統括から、こういった
アドバイスがありました。
仲の良い者たちで、組ませなさい。
長時間同じく空間に拘束される当務は
特にそうです。
仲が悪いと、足の引っ張り合いは言うに
及ばず、殴り合いのケンカに発展する
恐れがある。
こうなると、警備会社の信用は地に堕ちます。
即、交代になるかもしれません。
警備に仕事は、他に増して人間関係への
配慮が要るのです。お客様に安心と安全を
提供するために。
人間関係の葛藤が、警備隊にスキを作り
重大事案を招くリスクもあります。
少なくとも、自分自身がトラブルを呼び込む
人間にならないようにしましょう。
そして、トラブルを呼び込む隊員の尻ぬぐい
をさせられているようなら、職場環境を変える
事を検討してみてはどうでしょうか。
結局職場の空気を決めるクオリティーは
構成員の人間力だからです。
どれだけ仕事がデキても他人を見下す、
周りを萎縮させる、空気を乱す人は
組織に不要。
成果出してるから必要と思われがち
だけど、その人のせいで周りが力を
発揮できない、人が定着しない
空気悪くなるとかデメリットしか
ありません。スキルなんて後からいくら
でも身につくから本当に大事なのは人間力。
警備業界の抱える大きな問題の一つに
人が足りないからと言って、上記の
ような人間を、無差別に入れてしまう。
これは僕も経験しましたが、当務時に
責任者をするのが、一番嫌だった。
隊員同士、組まされないからといって
僕が当務の時に必ずと言っていいほど
問題隊員が組まされるわけです。
平隊員レベルなら、お互い組ませ
なければいいけれど、責任者は
そうもいかない。
これが僕が当時の会社を退職する
選択をした第一の理由でした。
損切りよろしく去るしかなかった。
どんなに仕事が好きでも、人間関係が
クソなら、嫌になってしまう。これは
不変の真理でしょう。
人間力の低い者が、どんなに立派な
理屈を言い、行動で表しても
組織としてのパフォーマンスは上がる
どころか、トラブルに見舞われるのが
オチです。
当人としては、こんなに仕事を
やっているのに、何でこんな理不尽な
事が起こるのかと、他責にする。
これこそ、やっているつもりの真骨頂。
自ら生産性を帳消しにしているのに
気づいていない。
結論として、仕事を通じて幸福感を
増すには、人間力の高いチームで
仕事をすること。
そのためには人事が、入れちゃいけない
人間を採用時しっかり選別しているか。
組織の規模とは必ずしも関係ありません。
現状に我慢ならないなら、自己責任で
転職しましょう。転職は自分の居場所を
見つける旅です。![]()
仕事をやってるつもりに


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