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今回は、警備に限りませんが
在職時のダメージ回復、いわゆる
リカバリーを視野に入れた転職戦略。
なぜリカバリーが重要なのか。
警備で真剣勝負してきた人ほど
重要になってきます。
多くの警備会社は日給月給制で、
有給休暇も取れないような労務管理
が多いでしょう。
人が足らないといった過密シフト、
交通誘導では年明け~年度末にかけて
恐ろしく忙しい。
現場で責任者を任されていればなおさら
です。息つく暇もない責任も負うわけ
です。
そんな環境で頑張ってきて、転職に臨む。
それも業界外転職です。どれだけ手間と
労力が要るでしょうか。
もちろん在職中に次の仕事を決めて退職
するに越したことはありませんが、前職
のダメージも軽視できません。
私は地場中小警備会社であるD社を最後に、
警備業界を脱出しました。
退職時は長距離通勤・変則勤務の影響から
リカバリーする必要がありました。
失業給付の資格があることを
退職前にハローワークで確認しました。
最低限のセーフティーネットです。
疲れた。ちょっと休みたい。
これが本音。しかし当時は有給を
使える環境ではありませんでした。
そんな時どうするか。
僕が幸運だったのは、緩い仕事が
見つかったこと。
児童福祉施設の守衛臨時職員として
短時間労働に就いたのです。
経済的な事情が許すのなら、
短時間労働で余暇を手に入れる。
ある程度の貯金もあれば安心。
それを使ってリカバリーを行う。
短時間労働に就くメリットは、
履歴書に傷がつかないという点。
就労期間の空白をなくすことが
できます。
そして労働時間次第ですが、失業給付
を受けることもできます。その際は
ハローワークに報告が必要です。
僕は過去記事で、職業訓練に行くことで
人生をリセットする方法も紹介しました。
今回は、リセットではなくリカバリー。
警備業界は有給を使って退職日まで
何日も連続で休む事は、難しい。
有給は使えてもシフトを組む勤務なら
遠慮しがち。
カテゴリ「施設警備3~ブラック企業編」
のB社では当務の責任者(班長)をして
いました。責任者は僕を含め3人。
責任者をしていた関係で当務を休めば、
他の責任者が一日交代になってしまう。
結局2日だけ有給を使い、10日以上
捨てました。
今思えばそんな事を気にせず、有給を全て
使い切ってから辞めればよかった。有給を
取る権利が認められていた稀有な職場。
そんなわけで、退職してからのリカバリー
の重要性について述べてきましたが
まずは、休める環境を手に入れる。
完全に休めなくても、経済的に許される
なら、短時間労働の仕事に就く。
目安としては、週20時間程度です。
リカバリーし、捲土重来を期すには
これくらいが適当でしょう。
短時間労働であっても、次の仕事に
繋げる戦略があれば、もっといい。
警備の仕事を軽く見てはいけません。
他人の生命や財産を守る仕事です。
それに長時間労働を捧げてきた。
それでも、責任の軽いポストで
労働的に物足りないと思っているなら、
リカバリーは要らないでしょう。
これまでの日本人は、空白を作る事に
罪悪感がありました。
上記の緩い仕事に就く戦略も、
履歴書上の空白期間を作らない
為のもの。
しかしキャリアブレイクという言葉も
出てきたように、一旦中断して空白を
作る事が、次の肥やしになる。
馬車馬のように働いて、疲れたら休む。
それも生き方ですが、消耗しきる前に
転職してしまうのも手です。
これからは、余力を残して退職といった
ケースが増えるのではないか。
余力を残せば、資格取得などの勉強と
言った、自分への投資に充てる事が
可能です。
または、短時間労働を掛け持ちして
自分に合った方に絞るという戦略も
あります。
フルタイムで終身雇用の働き方は、
公務員だけになっていくでしょう。
ミニマム生活で行くなら、年収200万
でも何とかなる。資産を活用してリーン
FIREというのもありますね。
収入や社会的ステータスよりも、時間を
有効に使える生き方が注目されています。
さて、リカバリーの期間中
休養はもちろんのこと、やって
欲しい事があります。
より良い環境を引き寄せる準備、
言い換えればメンタルを整える。
これまでいた環境は、過去の自分が
作ったもの。それならば未来の環境を
これから作っていくことが可能。
以前私もこれで苦い経験をした
ことがあります。
隊長のパワハラに堪えかね、
隊長を蹴っ飛ばすように転職。
心はささくれ立っていました。
しかし転職先の警備会社も、
前職の延長上みたいなブラックで
短期間で辞める羽目に。![]()
これで得た教訓は、辞める時の
精神状態が次に行く職場環境を
暗示しているということ。
まずは自分のエントロピーを
下げなければいけない。
エントロピーとは、熱力学による
概念で、簡単に言うと「ざわつき」
です。
まずは自分の中のざわつきを
サプレッション(鎮める)する
ことが急務なのです。
緩い仕事をしながら、自らの
エントロピーを鎮めていく。
この作業が必要なのです。
前職で味わった理不尽なこと。
上司や同僚など人間関係の軋轢。
これらからのリカバリーが要る。
いろいろあったけど、お互い様
だったね、なんて心境になれれば
合格です。
退職と引き換えに時間を手に入れ
たのだから、まずは自分の好きな
ことをして、リカバリーを行う。
リカバリーとは、失ったものを
取り戻すと言ってもいいでしょう。
好きなことをすれば、おのずと
リカバリーになっていく。
疲れ切っていて、それも
分からないならば、景色のいい
所へ行き、美味しいものを食べる。
温泉に行くのもいいでしょう。
湯煙と共に、過去のしがらみも
天に返しましょう。
この手のリカバリーをやっていると
人生大事なのは、お金以上に時間・
そして健康と気づきます。
中年以降は健康が何にも増して
重要になってきます。
リカバリーは自分の健康を守り、
人生の質を損なわないようにする
ものなのです。
これまで一生懸命仕事をしてきた
のだから、人生のリカバリーにも
一生懸命になった方がいい。
自分の人生の責任は、自分しか
取れません。リカバリーもその
一環。
人生100年時代と言われますが、
これからも走り続けるために、
少し休息する。
またはペースダウンする。
これが今の日本人の一番足りない
ものではないでしょうか。
制度を上手く利用して、
リカバリーの機会を得る知恵も
これからは重要になってきます。
リカバリーの重要性

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