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今回は、警備に限ったことでは
ありませんが、搾取から逃れる技?
を一つ紹介します。
但し、実践は自己責任で。
結論はタイトルにあるように
目立たないようにする。
自分の意見を声高らかに主張し、
職場の主導権を取る。
これも一つの生き方ですが、
リスクを含みます。
責任だけ負わされて、報酬が追い
付かない。つまり搾取の対象になる
リスクがある。
貴方の会社や上司が十分信頼できて
人生を預けるに値するなら話は別で
しょう。
しかし、そんな職場は皆無に近い。
変な上司であれば、せいぜい利用して
使い捨てようと考えるかも。
そこで、対策として目立たない戦略が
あります。悪く言えば事なかれ主義。
それが許される環境で、長く勤めたい
なら悪くありません。
昭和の価値観からすれば、社会人として
さもしいかもしれませんが、ブラック
企業が跋扈する現代の護身術か。
昔、テレビで第二次世界大戦に従軍した
芸能人が語っていましたが、行軍中は
真ん中付近がベスト。
先頭だと、敵の矢面に立つし最後の方も
やはり、敵の攻撃を受けやすい。
目立たないという事は、真ん中の評価を
キープするということでもあります。
警備で言えば、まあまあ使えるけれど
責任者にはちょっと足りない印象。
あと、悪い意味でも目立たない配慮が
要ります。
具体的には、上司や組織の批判を慎む。
精々愚痴くらいにとどめておく。
同僚の粗さがしや、批判もそうです。
改善提案は、できるだけ小さな事から。
組織や仕組みに影響する大きな事案は
できるだけ避ける。
例えば、鍵のタグを分かりやすくする
とか警報表示版の掃除を励行するなど。
こうやって、こいつは気が利く奴だと
思われれば、半分成功です。
あとは絶対に巡回などルーチンワークは
手を抜かないこと。
もし手を抜くなら証拠の残らない部分で
しましょう。この手の要領については
自己責任ですが。
というのは、以前勤めた警備会社で
夜の巡回をサボっている事がバレて、
クライアント側を激怒させました。
「全員替えろ」という叱責に発展。
監視カメラに警備員の姿が映っていない。
決定的証拠を押さえられては、グウの字
も出ませんね。
せめて、カメラに映るところだけでも
巡回に行くべきだったのです。
こうやって、目立たない戦略を実践
するのも、要領が要るのです。
但し、どんなに要領よく立ち回っても
限度があります。
それは、警備検定受験の話が来た時です。
2級検定は、現場のリーダーを期待して
取得させるスキルです。
こうなると平隊員でいるのは難しくなり
ます。何かしらの責任者を任される事に
なるでしょう。
では、断ればいいのか?断る事で干される
リスクが低ければ、それも悪くない。
僕個人の意見では、受けてもいい。
但し、出口戦略を考える。
すなわち合格後、数年間はお礼奉公
よろしく勤め、別業界への転職を試みる。
もちろん警備が天職と思うなら、検定1級
そして指導教育責任者資格を取り、管制や
管理職を目指す道もあります。
僕は警備業界を見限って、別業界への
転職という道を選びました。
僕個人の経験から言えば、平隊員でいる
人と、本人が望む望まざるにかかわらず
リーダーになっていく人の2種類あり。
要するに、リーダーに従事するタレント性
みたいなものがある。
本人は平隊員で従事したいのに、組織が
それを許さないみたいなものがあります。
もちろん資格や経験もあるでしょう。
それならば、5年くらいで従事する業界
を変えるのもありじゃないか。最近そう
思うようになりました。
警備や、非正規雇用など人材流動性の高い
業界なら、適性は考えなければいけませんが
同種異業の転職をしていく。
そうやって年金まで食いつないでいく
戦略もあると思うのです。
日本の職場は在籍が長いからといって、
非正規であっても、報酬に見合わぬ負担
を求めてきたりします。
年功賃金でもないのに、業務の負担だけが
上がる理不尽は改善されなければいけません。
仕事の中身や報酬を細かく決めてから
就労する、ジョブ型雇用の拡大が改善の
決め手になるのを期待します。
さて、目立たない戦略は何のために
するのか。
ズバリ、生き延びるため。
自分の長所アピールに成功して、
評価を得たにしても
無駄な期待をかけられ搾取され、
疲弊するばかりになる恐れがあります。
昇進など「疑似餌」をぶら下げて
くる幹部もある。そんな相手に自分の
人生を託せられませんね。
別の生き方の実験を続けていくには
常に余力が必要。7割の力で働ける
環境がベスト。
別の生き方とは、転職先を探す。
市場価値を高めるために、資格を
取る。
副業や投資の勉強、はたまた起業の
準備もそうでしょう。
変に期待されるパフォーマンスを
出さず、一つの会社で一つの仕事に
縛られないようにする。
それを実現する手段が、目立たない
ことだったりします。
警備はあくまでも通過点だ、と
考えるならば、あまりのめり込み
過ぎるのもリスキー。
しかし、目立たないからといって
業務に貢献しないでいいという訳では
ないのです。
業務に貢献するといっても、裏方で
行う。知る人ぞ知ると言った貢献。
以前私が、最初に勤めた警備会社で
ある公共施設の警備に従事して
いました。
ある日、前日の夜普段開いていない
ドアが未施錠だったとクライアント
側から指摘がありました。
我々が普段巡回しないところです。
クライアント側も巡回ルートとして
明言していない落ち度もあった。
自体が膠着するかに見えた時に、
副隊長が唯一「僕は見てました」と
申し出。
彼が巡回していたことで、我々の
面子は保たれたのです。少なくとも
責められっぱなしにならなかった。
目立たなくともいいのです。やるべき
ことを愚直に行うだけでも。
人間、評価する側に「これをやりました」
なんてアピールして、マウントを取ろう
取ろうとするものだけれど
ここ一番の時にボロが出て、帳消しに
なってしまうケースも少なくない。
それならば、いぶし銀の活躍をする
ことで、任せられる安心感を出す方が
長期的には特をします。
目立とうアピールの人間の後塵を
浴びようとも、安心を提供した実績は
どこかで報いてくれる。
それを信じて、冷や飯食いを演じる
忍耐も戦略としてあり。
目立たない戦略は、一見美味しい
戦略ではありません。
一般的に社会では声の大きい者、
アピールが上手い者が得をします。
短期的な損を受け入れてでも、
長期的に生き延びる戦略があれば
私が成しえたように、時間は
かかっても、警備業界から脱する
こともできるのです。
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