ライバルが堕ちてくるまで


今回は、私もそうですが要領の悪い
人間が、要領の良い人間に勝つ方法に
ついて、一つ語ります。



結論から言えば、要領の悪い人間が
要領のいい人間に勝つ唯一?の武器は
「忍耐」です。



成果を出しても、要領のいい人間に
かっさわられてしまう。自己主張の
上手い人は、上司受けもいい。



いわゆる縁の下の力持ち的なポジション
は損なのか。



仕事は戦いだから、勝った方が美味しい
想いができる。これは正しいでしょう。
しかしながら、勝つ事が全てでしょうか。



勝ち続けるのは、意外に難しい。
サラリーマン人生で勝ち組になるという
意識高い系の人たちは



競争に強く、ハードワークで組織に
忠実であり、強烈な目的に対する
執念などがあります。多くは高学歴です。



但し、無事に定年を迎えたのかというと



ハードワークで心身を壊し、家族を顧みず
崩壊、目的意識過剰でコンプライアンス違反
や上司との衝突で失脚したりします。



など最後まで勝ち続ける人は
社長島耕作のような人なのでしょうね。
あれもファンタジーと言えなくもない。



仕事が戦いなら、勝つことだけでなく
生き延びることが目的でもいい。



いくら勝っても、一敗は致命的なもの
なら、二度と復活はできないでしょう。



こうして、生き延びる事を目的として
意識高い系が堕ちてくるまで待つ忍耐。



もちろん、やるべきことをやってです。
それに、いくら意識が高くても相性の
悪い上司が来れば詰んでしまう。



まぁ、要領のいい人は自分にとって
与しやすい上司を引き寄せたりします。
これも能力でしょう。



こうして、要領のいい人の後塵を浴び
ながら、面白くない日々を送る。



しかし、生き残る戦略は放棄しては
ならない。



ここで役立つのが孫子の教え。



孫子の兵法は、戦わずして勝つに象徴
されるように、いかに無血に近い形で
勝利を収めるか、にあります。



言い換えれば、戦略を以て戦術や戦闘を
極力避ける。力で相手をねじ伏せれば
必ず禍根が残る。



相手を無理して倒すくらいなら、逃げて
生き延びる方法を選択する。



これ、サラリーマンの世界にも当てはまり
ますよね。



警備なら、現場を抑え専制君主化した
隊長がいるのなら、一旦辞めて別会社に
移籍して、隊長が失脚したら復帰する。



実は僕は、上記と似た経験をしたことが
あります。



地場中小警備会社で、ブラック企業の
C社。



その前に勤めたB社隊長のパワハラに
耐えかねて、B社を蹴っ飛ばす形でC社に
転職。しかしC社も地獄の一丁目でした。



そこで待ち構えていた、自己愛的人格障害
の隊員。僕がC社に入社する直前、自ら辞表
を出し、辞めたはずでしたが・・・



現場で僕を教えた隊員が辞め、その後釜と
して復帰する事に。地場中小警備会社では
珍しくない話です。



配属された3畳ほどの、駐車場監視室で
モラルハラスメントを受け続けた僕は、
入社3か月ほどで退職しました。



受けたモラルハラスメントは、気の荒い
人なら殴られるほどのものでした。私も
胸倉掴んで締め上げるくらいしたかった。



僕が辞めて半年ほど経ち、職業訓練に
通っている時に、C社から電話があり。
電話には留守録メッセージが。



「C社の〇〇です。仕事の話があります。
折り返し電話ください。」
もちろん無視。



後で分かった事ですが、僕を辱めた自己
愛的人格障害の隊員が、干されて辞めた
タイミングであった。



問題ある隊員を排除したので、僕を呼び
戻せると思ったのでしょう。このケース
での出戻りは、業界で割とあります。



逆に私がキレて、自己愛的人格障害の隊員
に手を出すなど、問題を起こしていたら
電話すらなかったでしょう。



C社の体質に問題がなければ、復帰の目も
あったのですが、いかんせん問題のある
隊員を呼び戻す人事に愛想が尽きていた。



僕は、自己愛的人格障害の隊員に耐えかね
辞めたというよりも、そんな人間を呼び戻す
組織の体質に愛想が尽きたのです。



戻っても、また同じ人事をしてくるのは
目に見えています。



そして僕は警備業界脱出へ、舵を
切ったのです。



どんなに職場で権勢を振るっていても、
ずっと維持できるのは不可能に近い。



それならば、無駄な戦いを避けて相手が
自滅するまで、一旦逃げてもいい。
忍耐強く待つ。



結果として僕は警備業界を離れましたが、
別の業界に行っても使えるものです。



生き延びるために逃げる、または距離を
置くのは、戦略を以て行えばリベンジの
布石になります。敗けっぱなしにしない。



さて、逃げるといっても闇雲に逃げては
詰んでしまいます。自分の身を守り
ながら、チャンスを待つ。



これを戦略的撤退と呼びます。
戦略を以て、自分のターンが来る
まで忍耐する。



先に挙げた孫子の兵法も、敵を打ち
負かすのではなく、自分が生き延びる
ことを目的としています。



ちなみに元自衛官の人曰く
どちらか迷ったら、生き残れそうな
方を選べ、と。



僕らが教わる道徳的、宗教的な教えは
迷ったらしんどい方を選べ。ただこれ
現代的なアップデートが必要かと。



楽ばかりでは、後で大変な目に
合うから、苦労を先にしておきなさい。
そんな側面もあったに違いない。



しかし現代は、ブラック企業が跋扈
(ばっこ:のさばりはびこること)し
パワハラ上司も言うに及ばず。



しんどい方を選んだら、心身をやられ
人生自体が詰んでしまうのが、現代の
ロシアンルーレット社会なのです。



そうなっても誰も責任を
取ってくれません。



但し最初はしんどくても、その後に
活きるスキルや経験が身につくなど



しんどさの先に希望が見えるなら、
必ずしも悪とはいえない。忍耐が
活きる環境ですね。



しかしブラック企業はいくら忍耐
しても報われません。従業員を
使い潰すことが目的なのだから。



そこで、生き残れそうな方とは
具体的にどういう選択肢なのか。
もう少し、深掘りしていきます。



持続可能な、働き続けることの
できる環境とここでは定義します。



ブラック企業の特徴の一つに
働き続けることができないという
ものがあります。



続けようと、歯を食いしばらなくても
気が付いたら5年、10年経っていた
という環境が持続可能なものなのです。



そんな環境は、自分が嫌になって
辞めようとしても、自分にとって
状況が有利に変わり、続いていく。



チャンスを待つ忍耐も大事ですが、
持続可能な環境に身を置くのも
同じくらい大事です。



己を知り、生き延びることに
フォーカスして、戦略的に
動いて行けば



紆余曲折はあっても、身の丈に合う
自分の居場所に、辿り着けるに
違いありません。

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