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今回は、過去記事「非正規雇用という
生き方」の続きになります。
就職氷河期に、何が何でも正規雇用を
目指す学生を待ち受けていたのが
ブラック企業。
当時は可視化されていませんでしたが、
ブラック企業が正規雇用の価値を
暴落させたのは事実のようです。
ここでは、正規雇用のデメリットと
非正規雇用でも上手くやる事で、
生き延びる戦略について語ります。
自分が警備業界で最後に
勤めた地場中小警備会社D社。
求人票は正社員募集。
しかし、年収ベースでは今勤めている
非正規雇用に及びません。労働時間も6割
くらいに減りました。
地場中小警備会社は、ほぼ正社員での
募集をかけています。
実質昇給もなく、ボーナスも名ばかり。
(寸志程度)もちろん退職金もありません。
社会保険がついていない会社もあり。
正社員なのに、自分で確定申告に行き
住民税すら引き落としでなく、払い込み
用紙で払う。そんな会社もあり。
この業界の正社員の相場なんて、こんな
ものなんだ。当時は落胆したものです。
それに輪をかけたのが、前出のD社。
地場中小警備会社では一番会社然と
していましたが、厄介なことが。
それは、正社員のメリットである
終身雇用・年功賃金とセットになって
いる、指揮命令権だけは健在だった。
日本の企業は終身雇用・年功賃金と
セットで、世界一厳しい指揮命令権
(人事権)がありました。
前者がしぼみ、後者が肥大したのが
ブラック企業。
D社はそこまで行きませんが、とにかく
隊員の事情を考慮せず、有無を言わさぬ
人事異動を命じる。
それが普通の企業なのですが、非正規と
待遇が変わらなければ、しがみつく
理由はありません。
大量に隊員が辞め、全体会議が開催された
と聞きました。原因は言わずもがなですが
会社としては、現場が回ればそれでいい。
潰れなければ経営として正解です。
そういう意味で、経営者はやり手で
ありました。
働く側から見れば、長く勤める会社では
ないのでしょうが。
警備業界のような待遇で働くポイントは、
自由があるかどうか。
言い換えれば、待遇の悪さを勘案した
指揮命令権の発動が制限されている。
具体的には、隊員の言い分をある程度
聞いてくれる。配属する現場や勤務日程
または時間に配慮してくれる。
現場でそれ相応の貢献は必要ですが、
一般の会社のように、有無を言わさぬ
人事権発動が少ない。
警備員になる人は、待遇にある程度
目をつぶっても、自由が欲しい人が
多いかも知れません。
平日昼間パチンコに行きたいから、
警備員になった人を知っています。
飲む・打つ・買うを優先したい。
これは非正規雇用でも同じです。
がんじがらめの正規雇用よりも、
自由な非正規雇用の方がいい。
但し、これを実現するにはある条件が
要ります。2つ挙げます。
一つは、労働組合がしっかりしている。
御用組合ではNG。
非正規雇用であっても、労働組合が
しっかりしていれば、雇用継続も
サポートしてもらえる可能性が。
待遇改善も、地道に取り組んでくれて
いるでしょう。
社外のユニオンに入るという手も
ありますが、ピンキリで吟味が必要
です。
もう一つのポイントは、非正規雇用で
あっても、できるだけ大きな組織を
目指す。
これは福利厚生に関係しています。
給与の低さをある程度カバーするもの。
年収200万円代であっても、福利厚生が
厚ければ、貧困感は薄いもの。
非正規雇用に就く際のポイントは、
旧態依然とした、指揮命令権の発動が
残っていないか。福利厚生は厚いか。
年収的にはほぼ同じでも、労働時間が
短くなり(時給ベースでUP)、月給制に
なり、福利厚生に恵まれる。
こうなれば労働者としての幸福度は
地味に底上げされます。
いい加減、正社員を謳えば優秀な
人が来てくれると思っている企業は
考え直す時期に来ています。
非正規雇用が、名ばかりの
正規雇用を凌駕する
ケースも出てきているのです。
大きな組織で、非正規雇用を
続けていると、どんなメリットが
あるのか。
大きな組織=業界と見れば
業界への貢献を積み上げる事に
より、別職場への移動も可能。
最初の条件で労働組合を挙げた
のは、別職場の情報も入って来る
から。
移動というか移籍に近い形を
取るか、一旦退職して公募に
応募するか。
どちらにせよ、業界に貢献してきた
実績がモノを言います。
同じ業界で食いっぱぐれない
実績や信頼を積み上げる。
非正規が生き延びるスキルです。
非正規雇用でも、ある程度の
継続性があれば、不安定な正規
雇用に勝っていたりします。
非正規雇用のサバイバル術ですね。
職場で力ある人と繋がるのも、
将来を見据えた戦略でもあります。
非正規雇用で生き延びるには、
正規雇用とは違った設計が必要。
正規雇用は組織に守られる。
非正規雇用は市場に晒される。
非正規雇用は正規雇用以上に、
敵を作らないスキルが大事。
業界内に敵が多いと、いざと
いう時、身動きが取れなくなる。
これは、警備業界でも同じですね。
非正規雇用の延長上に正規雇用の
道があれば、それに越したことは
ありませんが
それに注ぎ込む労力を考えると、
あえて非正規で生き延びる方法も
あったりします。
非正規雇用のメリットの一つは、
職場を選べる自由。
もちろん貢献と信頼を積み上げる
必要はありますが、今いる職場が
機構改革で消える可能性もある。
そうなると、これまで培った知識や
経験を持って、別職場で移籍する
のが、コスパタイパがいいでしょう。
強者になると、契約期間終了と
同時に、別の職場へ抜かりなく
就職している。
これ警備業界でも同じような
事が可能で、入札に負けて施設を
他社に取られても
制服だけ変わってその施設に
居続けるという技があります。
クライアント側に評価されている
のは必須でしょうが。
ただ地元警備業界で、それを
やっても待遇の大きな改善は
望み薄でしょう。
それならば、もっと待遇のいい
業界を目指して自己責任で
転職を行う。
待遇は、個人の能力よりも
その業界の相場で決まる。
アプローチするなら、自分の居る
業界よりも、待遇のいい業界へ。
警備からなら、異業同職の転職が
いいでしょう。これまで培った
知識や経験を活かせる。
名ばかり正規雇用よりも、
業務所掌と責任範囲が明確な
非正規雇用がベターな事もある。
最後に非正規雇用は、決して楽な
生き方ではありません。
生き延びるスキルが要ります。
それを考慮しても、自由な生き様を
実現できる可能性がある。あえて
非正規雇用を選ぶ目的はそれでしょう。
仕方なく非正規雇用を選ばざるを
得なかった人も、設計次第で
生き延びることができる。
働く設計、戦略性が非正規雇用で
幸福感を上げるポイントです。![]()
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