今回はある有名芸能人(M・Dさん)の
言葉から、人生を変える流れにうまく
乗るには、どうしたらいいか語ります。
M・Dさんは、こう語ります。
人生の変わり目には必ず手を差し伸べて
くれる人がいる。
差し伸べられた手に気づくくらい世の中と
向き合う気持ちは忘れないで欲しい。
それを掴む勇気だけは常に持ってて欲しい。
その手は一回逃しちゃうともう来ないから。
というものでした。
一人よがりではなく、素直に頼るのが大切
ではないでしょうか。
ずっと苦しんできた人は、
「世の中敵ばかり」「私の見方なんて
誰もいない」と感じるのも無理はない。
手を差し伸べてくれる人なんて誰もいない
と思い込んでしまう。
かつて僕が警備業界からの
脱出を賭けて転職に臨んだ時、この
試練があったのです。
もはや警備業界に僕の居場所はない。
これまでの経験で悟った僕は、次の
仕事が決まらないまま、辞表を提出。
退職まで一か月を切った状況でした。
最低限、失業給付が出る事は確認して
いましたが、次の仕事が決まらない。
そこへ、手を差し伸べてくれた人がいた。
児童福祉施設の守衛募集という形で。
最初、この求人をハローワークで見た時
時間は短いし、パスしようと思いました。
チャンスはチャンスの顔をしていない
ものです。
その求人の延長上に、今の仕事に繋がる
布石があった。当時は知る由もありません。
もしこの求人をスルーしたなら、僕は
失業給付が尽きた段階で、再び警備業界
へ戻っていたかも知れません。
チャンスは1回しかない、といわれる
所以ですね。
なぜ、僕は差し伸べられた手と分かって
ワンチャンを掴めたのか?
一つは、最後に勤めた地場中小警備会社で
真面目に従事していたから
やり切って、卒業と思っていたから。
僕はここが、最後の警備会社にすると
決めていました。上司は期待してくれ
幹部抜擢のうわさも出ていました。
警備業を成果を出して卒業してから、
別業界に転職しよう。
この考えが、次へのステップに
気づかせる布石だったのです。
上記の求人は、僕がイメージしていた
ものとは、かなり違うものでした。
それでも、人生に流れが変わるならと
思い、応募したのです。
面接会場では、僕より優秀そうな人が
何人もいました。一方僕は最後の
警備会社を1年で辞めた、木っ端人材。
それでも、児童福祉施設の採用責任者は
僕を受け入れてくれたのです。手を差し
伸べてもらったのです。
差し伸べられた手を掴めたもう一つの
理由は、自暴自棄ではなく冷静であった
こと。
M・Dさんの言うところの、世の中と
向き合う気持ちを放棄しなかった。
求めれば、拾ってくれる職場はある。
皆さんもそうです。
ただ留意したいのは、世の中すなわち
これまで関わった人に対する恨みをある
程度清算して、フラットな気持ちだった。
警備業界でひどい仕打ちをしてきた
人に対して、強い恨みを持ち続けるのは、
仕事運を下げます。
僕はもうそんな人とは関わりたくないから
警備業界を脱出したい、という想いが
原動力でした。
心が恨みや怒りでざわついていると、
差し伸べられた手に、気づかない恐れ
があるのです。
こいつは許せない、という気持ちは
分かります。そんな輩の手の届かない
所へ行ってやる、と置き換えたのです。
あと、警備業界以外で幸せにしている
自分をイメージする。これまでのしがらみ
からの、祝解放ですね。
これは、警備から転職成功した体験談を
インターネット掲示板で検索すれば閲覧
できます。
差し伸べられた手を掴む
メンタル的なコツを言えば、できるだけ
心を軽くする、フラットにする。
具体的には、いろんな事があったけど
お互い様だったね。といったある意味
悟りの境地なのです。
悟りと言いましたが、メンタルを回復
させるには一旦労働から離れるのも
悪くない。
僕が繰り返し職業訓練を勧めるのも、
メンタルを立て直す効果も期待できる
環境だからです。
ポイントは理不尽な目にあっても、
キレ続けないこと。捨てる神あれば
拾う神ありと信じること。
キレ続けないと言ったのは、一時的に
キレることは誰しもあるのです。
ただ、それを引きずっちゃいけない。
前述したように、心がフラットに
なれば、差し伸べてくれる手に
気づくようになる。
恨みつらみで心が満たされている
状態は、エントロピーの高い状態
でよろしくありません。
エントロピーとは、熱力学の概念で
ざっくり言えば「ざわつき」です。
人生を好転させるには、まず貴方の
エントロピーを下げなくてはいけない。
ストレスフルな環境からまず離れる。
それが、労働から離れるということ
なのです。職業訓練を勧める意味は
ここにあります。
また、一敗地に塗れても乗り越えた
経験があれば、この先どうなるか
流れが読めるようになる。
僕が最後に勤めた警備会社がそうです。
この会社、勤めて1年だな。相手の
出方はある程度読めていました。
次が決まらず、会社に辞表を出した
のは、いささか無謀だったかも
知れませんが
どこか上手くいくという安心感でも
あったのか、エントロピーは低いまま
次の仕事にありつけたのです。
これは、経験値のなせる業と言っても
いいでしょう。かつて僕は警備業界内の
転職に失敗し、一敗地に塗れた。
それでも、業界からの脱出を志して
職業訓練に行った。この時の経験値が
活きている。乗り越えた経験です。
上記に加え、気が熟していた。
すなわち警備からの卒業フラグが
立っていたのです。
仕事は全てと言っていいほど
人との縁で決まります。チャンスも
人からもたらされる。宝は他から。
周囲を粗末に扱っていれば、
それなりの縁しか得られない。
そんな人は後で惨めになります。
仕事に真面目に取り組むのも
そうですが、仕事上関わる人にも
誠実に接する。
すなわち、こういう行為が仕事運を
上げることになるのです。仕事運を
上げれば、連動していい縁も。
但し、貴方をぞんざいに扱う人や
組織に対して、誠実に接することは
ありません。
後ろ足で砂をかけろとまでは
いいませんが、社会人として
最低限の良識で接すればいい。
くれぐれも自暴自棄になって
自らを粗末に扱うことのない
ようにしたいもの。
社会にどこかに貴方の居場所は
あるのです。特に中年以降の転職は
自分の居場所を見つける旅。
たとえ窮地に陥っても、
手を差し伸べたくなるような
人でありたいものです。