施設警備での悩みは、どうしようもない
お荷物隊員が1人はいること。
今回は、そんなお荷物隊員をどう扱い
警備隊をどうやりくりするか、転職にも
活きる、マネジメントの話になります。
警備以外の仕事でも、上記のような
従業員がいる。
SNSで見ましたが、そんな人は過度に
期待せず、0.5人の戦略と見て使う。
教育しても精々0.8人になればいい。
さて、警備において0.5人の戦力とは
どういう使い方なのでしょうか。
ぶっちゃけ、楽なポストに固定。
立哨だけとか、煩雑な出入管理が
ないポスト。
それでも、立ったまま寝るような
超絶技巧?を持った強者もいます。
または、当務を外し日勤のみの
シフトを組む。実際過去にあった話
です。
理由は、人が少なく体制として薄い
夜間に変なことをされては困るから。
ただこのような施策は、真っ当な
隊員の不満を生みます。無理もない
ことです。
能力的に劣るのに、なぜ我々と一緒の
給料なのか。
ポストをローテーションすることで、
仕事にメリハリができるのも事実。
きついポストの後には、少し緩い
ポストがあって、それが業務の
リズムを作る。
当務のある施設警備は、拘束時間が
長く、精神的にもキツイ。それを
メリハリをつけて乗り切る。
それがお荷物隊員のせいで、できなく
なってしまう。不満はくすぶり続けます。
お荷物隊員へのイジメに発展する
可能性も否定できません。警備隊の
人間関係は殺伐とします。
そんな事がベースにあって、何かの
きっかけで不満が爆発、真っ当な隊員が
突然退職といった結末になることも。
爆弾を抱えたまま、警備隊を運営する
ようなものです。
さて、そんな警備隊を運営するには
何が大事か。
責任者や隊長の統率力というか、
ぶっちゃけ人徳が問われる。
この人の言うことなら聞こうか、
なんて人徳を持った人がいるものです。
警備には少ないかもしれませんが。
つぎはぎだらけの警備隊を運営するのは
責任者の徳であった。
ただその徳も、発揮してこそナンボ。
発揮する条件とは何か。
責任者が、お荷物隊員をフォローする
為に、自分が犠牲になっている姿を
隊員達に示すこと。
立場の違いにあぐらをかいて、上記を
怠る責任者は、その器ではありません。
僕が最後に勤めた地場中小警備会社で
あったこと。
配属された青果市場は、朝4時からの
シフトがあり、近隣の住んでいる隊員が
担当するという話でした。
しかし僕が配属されてすぐに、隊長が
部下といざこざを起こしたのが原因で、
皆が朝4時のシフトを皆で担当する事に。
隊長は「朝4時からのシフトできる?」
と聞いてきました。嫌とは言えません。
部下からしてみれば、隊長が部下と
上手くやれないから、皆がきつく
なった。
自己犠牲の精神もなく、月一回
本社での会議に出て、好きなように
シフトを組み、月5千円の手当。
こいつは隊長の器じゃないから、
この現場を追い出せ、なんて声も
出てきました。
一人の失敗が、皆の負担増になる事は
警備では珍しくありませんが、それが隊長
レベルだと、より深刻です。
ちなみにその現場でも「ポン吉」と
呼ばれるお荷物隊員がいて、皆を
振り回していました。
隊長はポン吉をフォローするどころか、
失敗した彼の肩さえ持っていた。
今思えば、上記2人を同時に異動
させるのが、最適解ではなかったか。
しかし、会社にはそんな人的リソースは
なかったようです。今は業者も代わり
どうなっているかはわかりません。
お荷物隊員を抱えたまま警備隊を
回すのは、責任者の人徳が決め手になる。
皆がついてくるには、責任者自ら
犠牲になって、お荷物隊員をフォロー
する姿を示す必要がある。
部下たる隊員の不満にも耳を傾け、
なんとかやっているから、辛抱して
くれと諭す。徳がないとできません。
立場にあぐらをかいた、責任者は多く
いますが、徳のある責任者は少ない。
0.5人の戦力で、チームを回す。
責任者が背負う、苦肉の策です。
部下の不満を懐柔しながら、お荷物
隊員の尻ぬぐいをする。人徳がないと
できないことです。
僕が警備の責任者を経験した人に、
同種異業の転職を勧めるのは、この
体験が活きるから。
当事者の渦中にあっては、何で自分だけ
こんな理不尽な、割に合わない労働を
しなきゃいけないんだ。無理もない。
警備業界は人が足りません。厳密に
言うなら、有為な隊員が足りません。
そんな現状で、責任者を任せられる隊員は
稀有な存在で、会社は失いたくない。
加えて検定資格所持者なら、教育コストを
かけずに安く使える、美味しい隊員です。
指導教育責任者を取らせれば、上がりか。
だからこそ、過密なシフトで疲弊させたり
資格取得の勉強や、研修会で個人の時間を
奪い、思考停止に追い込む。
そうやって歳を重ね、年金まで我慢しようと
なれば、使う側の捕縛戦略として成功です。
但し貴方の会社が、人生を預けるほど
信頼が置けて、将来幹部にするなど
インセンティブが明確ならともかく
多くの警備会社は、貴方の頑張りに対して
担保してくれないのが現実です。
そんな努力で人生の貴重な時間を使うなら
もう少しましな、環境を目指してはという
提案が、僕の主張なのです。
話は脱線しましたが、責任者として
機能不全のチームを何とか回すという
経験は、転職において武器になる。
0.5人の戦力で、なんとかやりくり
して、チームを回すリーダーシップが
別の仕事でも活きてくる。
0.5人と言いましたが、せいぜい0.8人
くらいまでパフォーマンス向上できれば
御の字です。
このチームのやりくりで、責任者としての
能力が見られます。面接でアピールする
方法もあるでしょう。
最後に留意して欲しいことがあります。
上記のやりくりは、自分が潰れて
しまっては、何にもならない。
責任者が無理をしてチームを回している
状況を、使う側は上手くいっていると
勘違いして、何も手を打たない。
そんな環境で頑張り続けても、潰れるか
空しいだけ。
したがって、自分が削られる状況での
頑張りは、出口戦略が必要です。
ズバリ、転職ということになりますが
疲弊しきっている場合は、一旦リセットを
して、自分を立て直す必要があります。
そのリセットですが、労働から一旦離れる
ことを意味します。しかし無職期間が
長くなると、いろいろとデメリットが。
そこで過去記事で勧めた職業訓練が
ベスト。条件があるのでハローワークで
確認が必要です。
警備で培えるマネジメント経験もある。
しんどいけど、責任者ならではの経験。
どんな経験でも、転職などで自分の人生を
より良くしようという意識があれば、
無駄にはなりません。
コメント