ジョブズがいなくても



今回は、代わりの効かない人間はいない。
たかが仕事なんだからもう少し肩の力を
抜こう、といった話です。



あのスティーブ・ジョブズ氏がいなく
なっても、アップル社は収益を上げ続けて
います。



ジョブズ氏はIT界最高のカリスマといって
もいいでしょう。その彼がいなくなっても
アップル社は栄えている。



ましていわんや一般人である我々の
代わりはいくらでもいるわけです。



使う側がよく言います。お前しかいない、
お前が社の将来をしょって立つ人間だ。



これに乗っていいのは、地方中小一族経営の
身内くらいか。もはや世襲に近い。



どんなに業績に貢献しても、会社を大きく
しても、所詮は外様。不祥事が起きれば
守られるのは、創業者一族のみ。



この現実を踏まえて、我々はどう
立ち回ったらいいのでしょうか。



もちろん社会人としての向上心がないと、
警備であっても寂しいですよね。



資格の取得、いわゆるスキルアップを
会社から命じられることもあるでしょう。
その際に留意したいことがあります。



それは「自分の幸せに資するものか」
資格、警備で言えば交通誘導警備や施設
警備検定などがそうですね。



それを取得したらどうなるか。もちろん
会社の利益には直結します。検定受験の
経費を会社で出すところは特にそうです。



それ以上に、自分の人生にどう益するか
これを考える。



会社としては、上記の検定2級を取得したら
次は1級、そして指導教育責任者といった
上位資格の取得を期待するでしょう。



と同時に責任も重くなります、それに
見合った報酬が得られるか。



かつて自分は、指導教育責任者資格の受験を
上司から命じられた後、こう言われました。
「俺の目が黒いうちはお前を幹部にしてやる」



警備業界最後に勤めた、地場中小警備会社
D社での出来事でした。



指導教育責任者になると、会社が警備業法違反で
処罰されると、連座して処罰される可能性大です。



会社が営業停止処分をくらうと、指導教育責任者
は資格をはく奪され、五年間警備員・警備業者に
なることができません。



事実上の業界追放です。そういうリスクを
負ってまで、キャリアアップをこの業界で
すべきだろうか?と個人的に思うのです。



明確なキャリアパスも示さず、ただやれという
業務命令は離職の元です。業界の相場からして
待遇も大して変わらないだろう。



使う側からしてみれば、誰でもいいのです。
たまたま、施設警備2級検定者が転職してきた
から、コストが少なくて済むだけの話。



こうやって業界に愛想が尽きた僕は、警備業界
からの脱出に向け、加速していきます。



原点に戻って、仕事は自分が幸せになるという
考えなら、この仕事自分でなくてもいいよねと
いう視点は重要です。



人間の代わりはいくらでもいるのなら、仕事の
代わりだっていくらでもある。



この組織にしがみついて粉骨砕身よろしく頑張る
ことが、自分の幸せに資するものなのか?



これはそれぞれの価値観なので、こうするべき
といった答えはありません。ただ自分が年を
取ったとき、後悔しないような人生でありたい。



というのも、65歳を過ぎた警備業界の重鎮
クラスから、もっと別の仕事をすればよかった
という、嘆きを複数聞いたからなのです。



警備でそこそこの実績があり、会社から期待
されているなら、もう少し視野を拡げて警備以外
の仕事に就く選択肢も考えれば素晴らしい。



自分は警備員として転職を重ねるほど、
使う側の浅ましさや、貧乏くささを
味わう羽目になりました。



そういう経営者ばかりではないと思いますが、
もう警備以外の仕事をしろ、という天啓だった
のかもしれません。



自己責任とはいえ、スキルアップが自分の
幸せにつながる、そんな環境を目指しての
新天地探しをしてもいいのではありませんか。



ただ今後は、代わりはいくらでもいると
いったスタンスで従業員を使う組織は
苦しくなっていくでしょう。



人手不足ということもありますが、
昭和時代のマネジメントが使えなく
なってきている。



「見て覚えろ」なんてその象徴的な
もので、できなければ使えない。
そう評価されていました。



これ、ブラック企業でいう「選別」に
悪用されるように。



選別の怖いところが、ブラック企業では
どこまでできれば及第点なのか、不明な
こと。



昭和時代はまだ、仲間として受け入れ
られれば合格でした。しかしブラック
企業では



それもなく、入社したのにエンドレス
就活が続くことになります。それで
自死してしまった悲劇もあります。



もはやサバイバルです。
いづれ続かなくなるといった
結末だけが変わりません。



お前の代わりはいくらでもいる、
といった使う側のスタンスに対抗する
には



いつでも辞められるような選択肢を
増やしていくこと。



転職先でもいいし、FIREよろしく
金融資産で食べていけるようにしても
いい。



かつて、自分が新入社員だったころ
副業で十分食べていける収入を得て
いる先輩がいました。



JTC(大手企業)の常駐先の工場
だったので、名の知れた大企業です。



なんで辞めないかというと、
世間体のためだそうです。



辞めても困らない選択肢があると、
行動にも余裕が出てきます。



この先輩から学ぶことは、
本業に100%コミットして
いないこと。



むしろ会社勤めを副業にして
しまっている。



6~7割の力で働いて、余力を
別の生き方の実験に使う。



別の生き方の実験とは、副業
だったり、転職活動だったり、
投資運用の勉強だったり。



要は、今の仕事がダメになっても
困らないための危機管理。



もはや終身雇用がレガシーとなり、
公務員も若手の退職が止まらない
昨今



一つの職場で一つの仕事といった
生き方は、リスキーと言わざるを
得ません。



職場に100%コミットして
尽くしても、簡単にお役御免に
なってしまう。



以前のように組織に対する忠誠心は、
重要でなくなってきています。欧米の
ようにドライになっていく。



従来のメンバーシップ型雇用に対して、
ジョブ型雇用も増えてくるでしょう。



ジョブ型雇用は、就労時に仕事の
中身と報酬を細かく決めます。



イギリスの市役所臨時職員でも、
労働契約書が数ページになるとか。
日本じゃ正規雇用でも一枚ですよね。



最後に代わりがいくらでもいるから
こそ、多くの選択肢を持つようにする。
労働者の自衛手段ですね。



使う側も、こいつはどんな理不尽な
ことをしても辞めないと思った途端、
足元を見てきます。



いつでも辞められる選択肢を
持つことが、舐められない武器と
なります。












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